メスの刃について〜メスの語源??

刃物の町で知られる岐阜県関市にあるフェザーミュージアムという刃物の博物館に行ってきました.入館料は無料です.
世界初の刃物総合博物館と記載されており多数の刃物が展示されておりました.
これまでの人類の刃物の歴史,医学の分野ではメスの多様化や最新のメディカル製品が紹介されており,とても興味深い展示でした.これまでフェザーのメス刃を手術で使用しており,フェザーとは長い付き合いとなっております.

外科治療を行うにあたってメスの刃はとても重要となります.私がよく使用するメスの刃はNo.15(円刃刀),No11(尖刃刀),No.12(彎刃刀)です.
NO.15(円刃刀)は刃の腹で切る構造で切開の方向や深さの安定性に優れています.
N0.11(尖刃刀)は刃の先端で切るようになっており,細かい切開に向いています.
No.12(彎刃刀)は湾曲したカギ状になっており,上顎埋伏智歯を抜歯する際の延長切開や歯間乳頭部の切開など解剖学的にアクセスが困難な箇所に使用します.

これまでメスの話を書いてきましたが,メスとは英語では「scalpel」といいます.もちろん英語の手術書には「scalpel」と記載されており,これまで読んだ手術書で「mes」と記載されていたことはありません.

ではメスとは何語でしょうか???
私は知りませんでしたが,実はオランダ語でナイフを意味する「mes」が由来のようです.

外科系医師にはなくてはならない「メス」ですが,意外と語源は知らないのではないでしょうか??
それとも,私だけ??(汗)